今回のゲストはアロマテラピーインストラクターの花村美香さん。

「心も体も健康でストレスフリーな生活」をモットーに、アロマテラピーサロンやスクールの運営をはじめ、アロマ商品の製作販売、ワークショップ開催、アロマ空間演出など多方面で活躍されています。

花村 美香 / Mika Hanamura
アロマインストラクター。アロマテラピーサロン&スクール Relaxation salon Ohana 代表。「香りで彩るアロマな生活」をテーマに、暮らしにアロマテラピーを取り入れ、心も体も和らぐ、健やかな毎日を目指す。30種類の香りの中から3種類の香りを選び、その場で調香する「アロマクラフトワークショップ」などの入門的な体験に加え、実践的な資格取得講座から講師育成まで、活動は多岐にわたる。

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目に見えない香りから伝わる不思議。そんなアロマとの出会い。

――まずは、アロマとの出会いのきっかけを教えてください。

10年ほど前に福岡の天神でアロマに出会いました。その当時、天神の地下街で通りかかったお店から漂う香りを嗅ぎながら歩いていると、ある時はポジティブな気持ちにさせてくれたり、ある時はリラックスさせてくれるような不思議な感覚がありました。

それから数年ほどが経ったある日、仕事や日常生活のストレスが積み重なって、片頭痛に悩まされる時期があり、その時も好きな香りをきっかけに体調がよくなるような感覚がありました。「香りで気持ちや体調がよくなることってそんな簡単なことあるの?」と不思議に思い、アロマに興味を持つようになりました。そこから、アロマテラピー検定の勉強をはじめ、アロマインストラクターの資格を取りました。

 

――アロマに関わる仕事をスタートすることになった経緯とは?

大きな転機となったのは、これまで趣味としていたアロマで起業したことですね。以前の職場や仕事も好きだったので、その仕事を続けながらアロマをしようと考えたのですが、次第にアロマの活動も増えていくことで時間の調整も難しくなってきて、このままずっと働き続けられるのかなぁ…って。最終的には自分の好きなことで働いてみたいという想いがあったので、それならば自分のペースでできるアロマの仕事で独立しようと決断しました。
それから、アロマでどんなことなら自分でもできるだろう?と考えたときに「人と話したり、教えることが好きだったので、ワークショップならすぐに自分にもできるかもしれない!」と思い、今に至っています。

 

――仕事を通しての学びや大切にしていることは?

人に教えることは好きなのですが、ワークショップになると未だに緊張することもあります。自分と同じようなストレスを抱えるお客様の悩みを聞く中で、だんだんと緊張がほぐれ「お客様の気持ちに寄り添えているのかな?」「お客様へのアドバイスが本当にあってるのかな?」と、次第に自分からお客様への理解や共感を深めています。どんな場面でも共通することですが、「お客様と信頼関係を築き、心を動かすメッセージを発信する」ことがワークショップにおいて大切なことだと思います。

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自分だけのオンリーワンのアイテムが作れる「アロマクラフトワークショップ」

――ワークショップを始めた理由を教えてください。

このワークショップは「とにかく自分の好きな香り、心地よい香りを選んでほしい」「ちょっとした幸せを感じてほしい」をたくさんの人に感じてもらうためにスタートしました。

 

――選べる香りのバリエーションの多さ

自分が欲しい香りを作れるのはアロマの醍醐味だったりするじゃないですか。このワークショップでは「クラフトレシピを知りたい」「ゆっくり香りを選びたい」「とにかく一緒に楽しみたい」などの声にお応えして、季節に応じた30種以上の豊富なメニューを準備しています。

人の感性や感覚はそれぞれあって、またアロマを楽しむ上で、自由な表現を求めるお客様に合わせて多くのメニューを揃えています。

代表的なメニューは、調香を楽しむ「香水作り」や、お肌のお手入れに「スキンローション」、お部屋の空気を快適にする「ルームスプレー」などがあります。
手作りでその人に合うものを体験を通して提供したいという想いや、純粋にアロマテラピーを楽しんでもらいたいという想いがワークショップを続ける原動力になっています。

 

――アロマを始めて気づけたこと。

アロマは気分によって、体調によって、自分の意思で香りを選ぶことができます。その日の気分や体調に合わせて、自分でコントロールできることや、自主性が生かされる点が、普段の行動力の向上にもつながっているのだと思います。選んだ香りで手作りしたオリジナルのアイテムを持てる喜びがアロマの魅力の一つです。

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香りはゆったりとした時間を過ごすきっかけに

――花村さんの普段の香りの楽しみ方について教えてください。まず、お気に入りの香りはありますか?

「香りで彩るアロマな生活」をテーマに活動していますが、ある時、好きな香りの一つが「パチュリ・ベチバー」であることが分かりました。
この香りは、「パチュリ」湿った土、墨汁を思わせる独特な深みのある香り。「ベチバー」とても深い、土を連想させるオリエンタルな香り。共に土に似た香りで、一息つきたい時や気持ちを休ませたい時にとてもおすすめです。

この「パチュリ・ベチバー」の香りにたどり着いた理由なのですが、実は「私のおばあちゃん家の靴箱の匂い」と同じような気がするんです(笑)。
やっぱり、アロマをおすすめしている中で、そんないい香りばかり必要なのかな?と疑問に思うこともあって、普段、家で過ごしている時にどんな香りなら落ち着くんだろう?って考えていたときに、土を連想させるオリエンタルな香りにたどり着きました。
以前はそうでもなかったけど、今は好きな香りに変わったということもありますよね。それはきっと心の中にも何かしら変化が起こっている証拠だと思います。そういう意味では、香りは過去の振り返りや自分と向き合うきっかけにもなっています。

 

――花村さんにとって、アロマはどういう存在ですか?

アロマは“推し活”のような存在ですね(笑)。自分の気持ちや気分というか。そもそも香りも目に見えないですけど、自分の好きな香りのイチオシを決めて、それを身の回りに置いておきたいみたいな存在です。

日常と非日常があるように、アロマの世界でも、この二つの世界が密接に結びついているような気がします。

普段からアロマで気持ちを整えられたら、もっと過ごしやすくなるし、暮らしも豊かになる。同じことをしていても、より豊かな気持ちで物事に向き合えたりもするのかなって思っています。

そして、香りを楽しむことはゆとりや余裕を生み出すことにもつながっていきます。私もそうですが、気持ちや時間に余裕がなければ、香りを楽しむこともできませんし、感じる機会も少ないと思います。だからこそ、香りはゆったり過ごせるきっかけにもなると思います。年齢とともに、日常でストレスを感じやすくなってしまったり、余裕のない状況が続くと疲れやすくもなってくるので、アロマテラピーは必要なのだと実感しています。

 

――最後に、花村さんのこれからの活動や、今後の目標、夢などについて教えてください。

Relaxation salon Ohanaは、Mallmallの施設や、まちなか店舗をワークショップの拠点としています。今はワークショップを軸にした活動を円滑に回していくことが目標です。オリジナルブランドの開発や、アロマを活用した空間プロデュースのお仕事も少しずつですが進めています。今後はアロマテラピーのスクールで知識をもっと知りたい方や、仕事でもやっていける方を増やしていきたいです。私の活動はまだまだ知らない方も多いので、ワークショップやイベントなどを通じてまずはRelaxation salon Ohanaを知ってもらうことに力を入れていきたいと思います。

――花村さん、ありがとうございました!

 

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※上記記事は2023年8月に取材したものです。時間の経過による変化があることをご了承ください。

アロマテラピーサロン&スクール Relaxation salon Ohana