レッスン取材で気づいた魅力 

先生や生徒さん達のアクティブな動きをそばでみているだけでもエネルギーをもらえるスタジオレッスンだった。JURI先生自らの踊りで表現し生徒さんがどうやったら理解できるか、さらには、踊りながら出てくる多彩でリズミカルな言葉の表現、レッスンが終わるまで伝わるか常に考えてくれているのがわかる素晴らしい先生だった。先生からどんどん出てくる思いを受けた生徒さん達もそれに応えるように身体の使い方から、リズムによって使い分ける顔や身体の角度まで、自然に踊りが体に入っていく感じであった。

そもそもダンスとは、どのように身体を使えたら、先生のようにしなやかでカッコイイ動きに近づけるか？どうすればかわいらしく美しい動きになるか？動きを分解して実演しながら、それを言葉でもわかりやすく解説できる先生は中々いない。JURI先生が時間をかけ丁寧な動きや言葉で教えていた基礎にあたる部分はアイソレーションと呼ばれダンスの基礎中の基礎という。

アイソレーションとは、身体の顔や腰などのパーツを一部分ずつを動かすトレーニングであり、身体の一部分を動かしている感覚を覚えることが上達するために大切だとされている。どの箇所を使っている動きなのかを理解して、意識的に動かすアイソレーションがうまく出来れば出来るほど、ダンス全体の見栄えもよくなるそうだ。

他にも気づいた点で、JURI先生がストレッチ中に「形だけ真似ている」と「どこが硬いか、どこが伸びているのか意識している」では踊りにも違いが出てくると話されていた。なぜこのトレーニングをするのか説明することで、ただ踊るだけでなく「この振付ってさっきやったこの基礎と繋がるよね」って伝えるだけで「だからこれをやるのか」って生徒さんも理解している様子であった。

最後に振付の話にも触れたかったが、感覚で教える要素が多く、振付の様子について文章表現にすることがとても難しい。とにかく、トレーニングが素晴らしく、まだ振付に入っていないのにみんな汗だくで(笑)。汗をしっかりかいてから振付に入り、踊り出すダンスの世界は素晴らしいと思えた。

社会人クラスの生徒さんにも、基礎トレーニングについて聞いたら、いつも端折らずに必ずやっていますということで感心した。目標にしている発表会でみんなとかっこいい、かわいいダンスが踊りたいので、そのためにしっかり基礎もやるし身体づくりも大事にするのか！

今回の取材を通して、ダンスは持続力や忍耐力、人前でも臆することなく自分を表現できる積極性、異年齢との交流の中で得られる思いやりや気づかいの心、どれも成長していく中で大事な要素となることばかりで、勉強以外にも大切なことを学ばせたい、学びたいという気持ちがあるなら、まずはレッスンの見学から始めてみるのもいいかもしれないと思えた取材であった。