霧島酒造株式会社様からのお知らせです。


 

霧島酒造株式会社は、サステナブルな社会の実現に向け、2030年度までに工場・事務所のCO2排出量を実質ゼロにすることを宣言いたします。
うち、焼酎粕や芋くずなどさつまいも由来のエネルギーでの50%削減(2013年度比)を目指します。
また、サツマイモ発電による電力を主電源とする社用車を「さつまいもEV e-imo(イーモ)」と名付けて4台導入し、都城市の災害時避難所支援にも活用します。

以前より『焼酎粕は宝』であるという想いのもと、2006年には焼酎粕や芋くずなど、さつまいも由来の副産物をバイオガスに変換・リサイクルする施設を建設、2014年には「サツマイモ発電」と命名しバイオガスによる発電事業を開始するなど、副産物を活用した取り組みを継続してまいりました。
これまでの取り組みも含めて、今後の持続可能な焼酎造りを目指すプロジェクト全体を『KIRISHIMA SATSUMAIMO CYCLE~さつまいもを、エネルギーに。~』と名付け、イラスト化しました。
さつまいもを中心とした自然の恵みを有効利用し、地域の皆様にワクワクドキドキしていただける体験として還元し、循環しながら成長していくエネルギー有効利用の全体構想です。

●『KIRISHIMA SATSUMAIMO CYCLE』の今後の取り組み
・2022年より余剰バイオガスの自社供給量を増加
・2030年度までにサツマイモ発電の売電から自社利用に切り替え
・2030年度までに社用車約130台を電動化
・蒸留温排水利用によるハウス栽培などへのチャレンジ

霧島酒造は2020年度時点で、さつまいも由来のエネルギーによりCO2排出量33%削減(2013年度比)を達成しています。
世界全体でのカーボンニュートラルに向けての取り組みが加速する中で、霧島酒造においても、『 KIRISHIMA SATSUMAIMO CYCLE』のプロジェクトを次々と実現させることにより、2030年度までに工場・事務所のCO2 排出量実質ゼロにすることを目標といたします。

 

霧島酒造の工場・事務所のCO2排出量について

焼酎製造工程から排出される焼酎粕や芋くずなどをメタン発酵して取り出したバイオガスは、さつまいも由来の再生可能エネルギーです。これまで主に焼酎製造工程のボイラー燃料として利用し、化石燃料(都市ガス)の使用量を低減してまいりました。また、蒸留工程で発生する温排水を工場設備の洗浄水や暖房に利用することで、工場の省エネも行っています。これらの取り組みにより、2020年度時点でCO2排出量約33%削減(2013年度比)を達成しています。
今後、①本社エリアのバイオガスの自社供給量の増加、②志比田エリアのバイオガスの自社供給量の増加、③志比田エリアの余剰バイオガスの有効利用、④サツマイモ発電の自社利用などの取り組みを実現させることにより、さつまいも由来のエネルギーのみでCO2排出量を50%削減(2013年度比)する計画を立てております。
これらのさつまいも由来のエネルギーを中心に、再生可能エネルギーの調達なども視野に入れながら、2030年度までにCO2排出量実質ゼロを目指します。

 

「さつまいもEV e-imo」について

 

サツマイモ発電の電力を利用できる普通充電器2基、急速充電器1基、計3基の充電スタンドを設置し、サツマイモ発電の電力で走る「さつまいもEV e-imo」を4台導入しました。さつまいもの“いも”と、電気自動車をイメージさせる“e(電気)”と“mobility(乗り物)”を掛け合わせたネーミングです。
導入したのは本田技研工業株式会社のEV「Honda e」で、車体全面に『KIRISHIMA SATSUMAIMO CYCLE』のイラストのラッピングを施しております。都城市を中心とした圏域を走行することで、地域の方にも親しみやすく霧島酒造の取り組みを発信していきたいと考えています。
また、2030年度までに、社用車約130台を電動車に替えていきます。

 

都城市との災害時連携について

都城市と霧島酒造株式会社は2015年11月10日に包括連携協定を結んでおります。その連携事項の一つである「市民サービスの向上に資すること」の具体策として、近年頻発している異常気象、豪雨などによる災害時の避難所支援を明確化するために、2021年11月19日に覚書を締結しました。今後、災害時の避難所における電源として、都城市が霧島酒造の社用EVや充電スタンド等を迅速にご利用いただけるように整備しております。

 

霧島酒造の焼酎粕リサイクルの歩み


焼酎粕リサイクルプラント


サツマイモ発電


KIRISHIMA ECO FACTORY

 

2002年
焼酎造りの副産物である焼酎粕は、かつて畑地へ肥料として農地還元していましたが、世の中の環境保全に対する意識の高まりを受け、自社での焼酎粕活用の検討を開始。焼酎粕の有効利用を目指し、地元の酒造会社とともに、「霧島リサイクル協同組合」を設立しました。

2006年
焼酎の生産量が増加したことに伴い、焼酎粕の量も増加。この問題を解決するため、鹿島建設(株)との共同研究の末、微生物を用いて焼酎粕からバイオガスを発生させる「焼酎粕リサイクルプラント」を、本社工場隣接地に建設しました。

2012年
当初バイオガスは、焼酎粕乾燥機のボイラー燃料としてのみ利用していましたが、リサイクル施設を増設し、焼酎製造工場のボイラー燃料としての利用も開始しました。

2014年
余っていたバイオガスを有効利用するため、新たな挑戦として、バイオガスによる発電施設を設置し、焼酎粕から電力を生み出す発電事業にも着手。「サツマイモ発電」を開始しました。

2018年
志比田第二増設工場建設に伴い、隣接地に「焼酎粕リサイクルプラント」を建設。回収したメタンガスは、志比田第二増設工場のボイラー燃料として使用しています。

2019年
志比田の焼酎粕リサイクルプラントを、見学施設「KIRISHIMA ECO FACTORY」としてオープン。同年には、鹿島建設(株)と共同で「2019年度グッドデザイン賞」を受賞しています。

 

お問い合わせ先

霧島酒造
株式会社 企画室 担当:園田、大久保

霧島酒造株式会社